下剋上へ。

劇的な逆転劇で、キップを掴んだ。マリーンズが今年もクライマックスシリーズの舞台に上がってくる。

熾烈な首位争いを繰り広げる2チームからは、大差をつけられている。数字上の差のみならず、実際に対戦していても、ファイターズとホークスには力が及ばないことは十分すぎるほどにわかっている。それでも、いまのクライマックスシリーズの仕組みがある限り、下剋上の実現可能性があるのだ。

従来からマリーンズは秋の季節にきまって調子を上げてくるのだが、今シーズンは9月に入ってもピリッとしない試合が続いていた。「死んだふり」作戦だと割り切れないもどかしさも正直感じていた。それでも、昨日の試合で潮目は変わったと信じたい。9回裏、2点ビハインドの場面で起死回生の同点ホームランを放ったのは、今シーズン極度の打撃不振に陥り苦しんだ中村奨吾だった。

苦しんだ分だけ、歓びが訪れると信じたい。10月に入っても、大好きなチームを応援し続けられる幸せを噛み締めて。