目利き。

サクっと隣県まで日帰り出張(とはいえ、片道200キロ超ではある)。このくらいであれば軽い仕事になってきた。相変わらず生温い気候で、冬とは呼べない感じだ。それでもなんとなく紅葉も終盤になってきた。

 

日々いろんな案件に接する。どう見ても高い値段がつけられない、中身がろくでもないものを平気な顔をして売りつけてくる人もいる。逆に、ごくまれではあるが、謙遜して差し出したものが実は宝物だった、ということもある。

 

おかげさまでここ2年くらいで何百件とそういうものに触れてきたので、なにがフェアバリューか、目利きがある程度できるようになってきた。そして、世の中にはその目利きすらできないままに、これはいいモノだから買え、などとのたまってくるような人もたくさんいる。こちらから見れば、そのような人は失礼を承知でいえば荒唐無稽な存在に見えてしまう。

 

ブローカーみたいな立場の人物がそのような振る舞いで案件を持ち込んでくるのならば、それはその程度だと思ってあしらうのだが、売りものの当事者がそのようにふるまってくると、ちょっとツラいものがある。いや実はこちらにはこれくらいの価値しかないですよ、と告げるのは、相手のプライドを壊すようなものであるからだ。それでも真顔で告げられければならない夜もある。