夏の折り返し。

ひょんなことから渋谷のサイゼリヤで人と会う。この立地では店内は若者で95%埋め尽くされていて、自分が上から10パーセントタイルの年長者に入っているという稀有な経験をする。若者の話していることを横耳で聞くのは面白い。渋谷という土地柄もあるからだろうか、若者もとかく元気である。バイトの話、推しのアイドルの話、恋愛の話。いまの若者は人口ピラミッドのなかで隅っこに追いやられて大人しくせざるを得ないかわいそうな立場かと思いきや、どっこいみんなたくましく元気に青春を謳歌している。

サイゼリヤは値上げこそせずにがんばっているが、どうみても食材の質は劣化しているし、QRコードでのセルフ注文など、極めて省人化が進んでいた。ここまで効率的にオペレーションをしても、渋谷という土地で家賃を払えば利益はあげられないかもしれない。涙ぐましいほどの企業努力はむろん消費者の立場からはありがたいのだが、もうさすがにそこまで頑張らなくとも、、と思ったりもするのは正直なところだ。

窓の外をざっとスコールが濡らしていく。遠く西の街ではきょうは台風が通過していった。夏が少しずつ後ずさりをしていく。