背負うことで。

若い頃のことを振り返ると、本当に自分のことしか考えていなかったな、と思う。いや若い頃はそれでしょうがないのだ。このブログを取ってみても、20代の頃は自分のことばかり書いていた。そりゃあ家庭も持っていなかったし、完全なる一兵卒だったので、まずは自分の身を立てることで精いっぱいだった。

 

恥ずかしながら、ついこの間まで自分自身そうだったように思う。そこから、幸運にも自分がまがりなりにも組織を率いる立場につかせてもらうことができ、視野もずいぶん広げることができた。

 

自分のことだけでなく、人のこともケアしながらものごとを進めていくというのは当然に骨の折れることだ。ただ、人のために時間を使わねばならない、ということは自分のことでああだこうだと悩んでいる時間もなくなる。若い頃はうだうだと自分のことで悩んでいたが、その輪廻から解放されるというのは案外悪くないものかもしれない。

 

年齢を重ねてくると、親のこと、配偶者のこと、子どものこと、部下のこと、友人のこと、仕事の取引先のこと、地域のこと、、いろんな重荷を背負うことになる。背負うことで足元が固まる、というのは確かなのだろう。