暴動。

パリをはじめとしたフランス各地で暴動が起きている。移民のルーツを持つ若い世代、特にイスラム教徒の層が起こした暴動だそうだ。白人がリンチされている。街のいたるところに火が付けられている。単に、「移民を入れたせいでこうなった」というものでもないのだと思う。何世代にもわたって白人がアフリカ系、中東系の人々を迫害し続けたことのしっぺがえしがきているのかもしれない。

世代間格差、持てる者と持たざる者の差もますます広がっている。テクノロジーが発達し、誰もが働かなくとも社会がある程度まわる世界が完成してしまう、ということは逆に、それでも仕事があり働く者と、働く必要のないものの格差を拡げてしまっているのではないだろうか。そうなると、働く必要のないものの尊厳をどのように保つのか、という新しい命題が現れてくる。社会が進化してユートピアになるのかと思いきやそうでもないということなのだろう。

世界がおしなべて不安定化する中で、日本もその渦からは逃れることはできない。移民も入ってくるだろうし、海外から人を招き入れて稼ぐしかなくなってきている。人々誰しもの尊厳が守られるような社会であり続けてほしい。