木曜から土曜の朝まで、現場に入っての仕事。ある意味では普段の仕事よりも羽根を伸ばせる部分はあるものの、気を遣う部分もある。現場の仕事にかかりっきりになれるわけでもなく、東京ベースの仕事に対しても都度頭の中を切り替えて対処しなければならないのも楽ではない。ただ、なんとなく10年ちょっと前くらいに思い描いていた、ノマド生活に少しずつ近づいているのかな、という感覚はある。念じたことは、必ず叶うようになっているのだ、と自分は信じている。
相変わらず床が変わると眠れない、眠りが浅い体質だ。昨夜はすっと入眠できたものの、3時間くらいで目が覚めて、メッセージアプリで友人とやりとりを始めるともうそこで眠れなくなってしまった。自宅のベッドでなければ身体のどこかが緊張しているのだろう。いくら遠方に出張に出ても都合のつく限りは必ず夜は都内に戻り自宅で休み、また翌早朝から遠くに出ていく人の気持ちもなんとなく分かる。
夜明けが近づいてくるのを待って温泉に入りにいく。夜半過ぎまで強かった風も静まって、海は凪いでいる。空にはまだ満点の星空が広がっている。思わず言葉が漏れる。身体の内側がじんわりと熱くなって、芯にある部分が弛んでくるのが感じられる。