どこへいく。

習近平3期目の総書記に就任した。共産党大会の模様や、選出された新指導部のメンバーを見ると、大陸中国はこれまでの路線を方向転換するどころか、強化しようとしているのがよくわかる。これを受けて、香港マーケットは大幅下落しているし、富裕層の国外流出が始まっていると聞く。

 

欧米や日本でも、これは大陸中国の終わりの始まりだなあ、という意見が多いのだが、個人的にはそんなに一筋縄ではいかないのでは、とも思っている。不動産バブルの崩壊を軟着陸させたように、大陸中国は西側諸国が思いもつかないようなウルトラ技で、いまの難局を切り抜ける可能性もあるのではないかと思っている。

 

行きすぎた資本主義が、急激な少子高齢化を招き、国家としての屋台骨が揺らぎ始めている。そうした課題に対して、いままで全く想像もしなかった視点から解決をしにいこうとしているのかもしれない。それは、個々人の自由意思よりも国家としての存続を優先するかの国ならではである。そのこと自体の是非は別問題ではあるが。