膝つめ。

いろんな立場にある人と膝つめで長時間にわたって議論をする。相性が合わない人、自分のペースで人を振り回す人でなければ、わたしは人と長時間向き合うことは嫌いではない。

 

長時間向き合うことは、体力的にも精神的にもいたく消耗するものだ。でも、そうしなければ得られないものもある。「同じ釜の飯を食う」ということと似ている。お互いくたくたになるまでツノ突き合わせなければたどりつけないものがある。

 

疲れるけれども、そういう濃密な時間を過ごすことは苦ではない。むしろ幸せな時間と言っていいのかもしれない。人間案外と、毎日顔を合わせているような間柄であっても、深く話をするような機会はほとんどなかったりもする。

 

自分でも、人との距離の詰め方は独特だと思う。ソリが合わない人ももちろんいるけれども、ソリが合う人も必ずいるわけで、そういう人が身の回りに少しでもいてくれれば、人間救われるものである。そういう、前向きになれることのかけらを毎日丁寧にかき集めながら、ちょっとずつ前進していく。