箱根駅伝をチラ見。ここ3年くらいは年々レベルが上がっていて、もはや数年前とは別の競技にも思える。厚底シューズの浸透もそうだが、青山学院が別次元のレベルに引き上げてしまった。今回も1年生を数多く起用しての圧勝なので、しばらくは青学の天下が続くのかもしれない。
「四年生力」というフレーズの載ったCMが番組中で流れていた。最終学年の意地で結果を残す、という意図だ。そういう要素は人気のひとつではあるけれども、青山学院は特にそういう人情を排して、科学的に練習の消化率や個々の能力を冷静に見極めた起用に徹していた印象がある。その采配がピタリとはまっての今回のレースだったのだろう。
競技としてのレベルは上がっていく。なおかつ青山学院としては、「箱根駅伝」というコンテンツの魅力を高めることにも力を入れている。やれガラパゴスな取り組みで、青山学院の卒業生はその後あまり結果を出せていないだとか、ネガティブ面もあれども、総体としては正しい打ち手なのだろう。
将棋の進化の軌跡もそうだし、耐えず淘汰されてアップデートしていく競技の姿を追うのは楽しいものである。