器。

深刻な労働力不足、そして人材の流動性が前にもまして高まっているように感じる。それは労働者にとっては良いことではあるのだが、経営者やマネジャーにとってはたいへんなことである。消費者の立場でも、おカネを払ってサービスを購入したのに、なんじゃこりゃ、という場面は増えるように思う。


いまの世の中で、人を育てて一人前に現場を任せるようにできるスキルがいままで以上に求められている。昔の徒弟制度のようなやり方はもう通用しなくて、いかに教えられる側のモチベーションを高め、また心理的安全性を確保して、気持ちよく働いてもらうか、がますます重要になっている。


海外から人を受け入れて不足を補う、などという話は今回の円安で全く夢物語になってしまった。いま日本国内にいる人たちでまわさなければならないし、もっといえば人がまわらなくとも機能するオペレーションを築くことが求められている。


機能するチームを作るためには、一にも二にもトップの器が不可欠である。トップの資質がますます重要になり、お飾りでは到底たちうちできない時代だと思う。