いずこへ。

まだまだ迷走中の東京五輪はさてどうなるだろうか。規模を縮小してでもやり抜くのだろうか、それとも中止を受け入れることになるのだろうか。現実は強行するのが無謀なことは誰がみても明らかだし、どうしてもやりたいのならなぜ東京一ヶ所でなく分散開催したり、2週間に詰め込むのでなく長期間にわたって開催したりなどという変則的な形をとることを考えないのだろうか、というのは素朴な疑問である。旧来の形にこだわらなければ主催者やスポンサーにとっては開催する意味はないのだろうか。だとすると、アスリートのことなど結局なにも考えてこなかったのが五輪の真の姿なのだろうなあ、と思ってしまう。五輪の権威などは地に堕ちたし、五輪を一大イベントとしてまつりあげる広告代理店、マスコミなどもあわせて地に堕ちたのだろう。電通の本社ビル売却、などという話が出るのも、エポックメイキングな事象なのかもしれない。ビジネスモデルを変えていかなければ生き残れないのである。


本当は、本来あるべき五輪の姿に回帰していくべきなのだろうが、それがもうできない現状である限りは、開催などは夢のまた夢だろうし、それでも強行開催するのならば、さらなる災厄が降り注ぐようにしか思えない。