東京五輪。

もう呪われているんじゃないかというほどに、東京五輪をめぐってはいろいろとトラブルが続き、ケチがついている。競技場、ロゴ、そして今回の誘致をめぐる不正資金について。プロ野球ファンとしては、神宮球場の扱いも。

もしかすると、ここ数十年の五輪開催においてこのような話はごく普通だったのかもしれない。いまの五輪をめぐるカネや利権の現実とはそもそもこんなレベルのものなのかもしれない。

それでも、今回を機にこれだけ問題が噴出しているということは、もうそろそろ従来型の五輪のあり方から脱却すべき、というメッセージなのだと思う。返上しろとは言わない、ここまで物議をかもしたからには、東京開催が五輪のあり方をめぐる大きな転機だった、負の連鎖を断ち切る象徴的な大会だった、と後世から称えられるような五輪にすべきだと思う。

このまま従来型の五輪を強行しようとすれば、トラブルはこれからも噴出し、大会後も東京に大きな負の遺産を残すことになる予感がしてならない。