変異。

昨日の東京都の感染者数が224人に達したという。数字だけみれば4月のピークをも超えており、驚きなのだが、政府も東京都もこれで再度のロックダウンを行う気配はみじんもなさそうだ。それどころかきょうからはイベント開催の制限も取っ払われ、プロスポーツなども観客を入れての開催となる。


一方で、死亡者数は長らくゼロが続き、重症者数も1桁を超えることがない。医療現場のキャパシティも充分賄えており、どこをみても切迫感はない。なによりも、補償のために支払う財源もあらかた尽きており、ここで経済を止めることによる副作用のほうが強く懸念されていることから、このまま突き進むことになるのだろう。


不思議なことに、冬に向かう南半球を含めて、感染者数は増えれども死亡者数は減っている。ウイルスが弱毒化しているのかもしれない。本当に「コロナは風邪」になっている。そうなると、ロックダウンまでするべきものなのか、という議論になるのもむべなるかな。


当初はロックダウンにより早期の封じ込めに成功した台湾やニュージーランドがもてはやされたが、ここまで蔓延国ばかりになってしまうと、なにが正解だったのか判断は難しくなってくる。きっとまた局面は変わっていくのだろう。