バトンリレー。

会社のキャビネの引越しをした。もともと2つの席を使っていたのだが、組織再編に伴いそのうち1つは返上することになり、それに応じて23つと離れたところで使っていたキャビネも、いまの席の近くのそれに全て収納をまとめることにした。


僕は昔から資料の整理を始めだすと途中で中断することができずに没頭してしまうタイプなので、作業開始のタイミングは慎重に見計らう必要がある。果たして今回も、作業をはじめると頭の回転数がいつも以上に上がる。自分の資料だけならすぐに終わるのだが、チーム全体のキャビネの整理もあわせて行ったので、全部で10以上のキャビネの中身を洗いざらい取り出しては確認をした。


いろいろと資料に目を通すと、勉強になるものもあって、ついつい中身を精読してみたくなる。このチームにきては去っていった人たちが地層のように積み重ねた案件たちである。おそらくはバトンリレーのしんがりを務めるであろう自分が、しっかりと看取りをしてあげる必要があるのだろうなあ、と変な使命感を帯びながら、また落ち着いたときに目を通していこうと付箋をつけていく。


自分自身もまた、これらの地層を自分の血肉としていかなければならない。