「立ち」位置。

四国に出張であった。なかでも愛媛県にははじめて足を踏み入れるのである。これで47都道府県、足を踏み入れたことのないのは高知と大分だけになった。あわよくば今年中には到達できないものか、とは密かに目論んでいる。


これだけ通信手段が発達し多様化しているいまの世の中だが、それでも時間とコストをかけて現地に赴く意味はあると信じている。現地に降り立たなければ見えないものが絶対にあるからだ。それは地方の人と仕事をするうえでは、欠かせない視点である。


たとえば松山。街のつくりなどは東京にいようが、GoogleMapを舐めるように見れば把握できるではないか、とみる意見もあるだろう。でも、現地に降り立って、たとえばランドマークに登ってこの目で街を見渡してみないと気づけないものもある。広島や大分との距離の近さも、東予の産業集積も、その場所に立ってみて、GoogleMapの青点を地図のうえに置いてみないと気付けないこともある。


そういう意味では、47都道府県全てに降り立って、その土地の立ち位置、匂いを知っている、ということ自体が、自分のソフトスキルとして財産になっている、ということを確信する。