再生。

実家の周りを息子と散歩する。徐々に街が変わっているのを感じる。もともとは商人の町で、古い長屋や町工場が混在しており、アーケードはないものの商店が並ぶ通りもあったのだが、商店も工場もほとんどが操業や営業の実態がなくなってしまい、残るのは飲食店を中心に数店くらいになってしまった。空き家となり、家屋自体が朽ちはじめたり、まだ人が住んでいても、メンテナンスがされずボロボロの家もある。


代わりに、ぽつぽつと真新しい戸建てが増えてきた。実家のあたりはまだ都心ではあるので、売り物件となれば買い手はつく。ゴミ屋敷として昔から有名だった家も相次いで更地になっていた。残置物撤去のコストを差し引いてもまだ値段がつくというのは立地が恵まれているのかもしれない。


おそらくはあと10年から20年くらいすれば、街の景色もずいぶんと変わるのだろう。それが良いことなのかは僕には分からないが、むやみに変化に対して抗うものでもないことだとは思う。