二荒山。

二荒山神社にお詣りした。ちょうど1年くらい前に、人生の大事な岐路になるイベントがあり、その日その時間に同じ場所に滞在していた。きょうも、1年前のその日も、綺麗に晴れていて、晩秋の柔らかい光を身体に受けて、長い階段を登った。


丁寧にお詣りをして、時間が余ったので境内のベンチに座ってぼうっとしていた。鳩が群れをなして地面に降り立っては餌を食べたり、神社の屋根から屋根に飛び移っていた。1年前と同じ鳩だったのだろうか。


同じようなシチュエーションに身を置くことで、流れた時間のなかで、自分のなかでそして周りでなにが変わったのかが浮き彫りになってくる。その変わった部分を丁寧に取り出して、ゆっくりと反芻してみる。


何度も深呼吸をして、肺の中の空気をまるごと入れ換える。そうして、また石段を下って、1年前と同じ場所に向かう。また来年、もしくは何年かすれば同じ場所にきているのだろう。その時までに着実に前進していられるように、自分を奮い立たせる。