ブラインド。

10年以上前に上司だった人と、本当に久しぶりに食事の機会があった。正直あの当時は少し辛くもあったのだが、今となっては良い思い出だし、こうして対等に渡り合う関係になったのは何はともあれ良かったと思う。


この人はかなり癖のある人で、金銭欲や承認欲求が強い。ただ分かりやすくカネ!オンナ!という男性ホルモン高めな人でもなく、本心のところは自己評価が低めだったりもするので、憎めないところがある。(なんだか腐してばっかりいるが、仕事における実務能力は群を抜いて高い)


正直いって僕自身にも似たような気質があるので、なんだか自分の10年後の姿を見ている(ただし僕は実務能力は高くない)ようで不思議な気持ちになる。傍目からみれば順調にキャリアを重ねているようでも、底知れぬ悩みもあるし、ましてや歳を重ねれば家族や親族の問題も抱えるようになってくる。周りで起こる事象には全て因果があり、それは見える人には見えるし、見えない人には見えない。僕には彼の因果が見えてしまうのだが、同じように自分自身の因果には気づけていないんだろうな、とも思ってしまう。