雌雄。

去年の春ごろから注目していたとあるニッチな業界がある。数年前から細々と起業していたパイオニアのような会社があり、そこに隣接する業界のリーダーが子会社をつくって殴り込みをかけ、雨後の筍のようにいくつかの後発組が参入してきた。さて、どこがこの争いを制するかと見物していた。


そこから1年が経って、ほぼ雌雄は決したようだ。結論から言うと、前者2社がほぼ拮抗する形でシェアを取り、後者の後発組は撤退もしくは開店休業状態というところが増えてきた。まあ当初予想からすると順当な結果とは言えなくもない。


この流れを見て思うのは、初期の打ち手の大切さだ。参入のタイミング、そこでのリソースの投入、急拡大する組織のガバナンス、これら1つでも間違えば、前者2社とて生き残ることは難しかっただろう。とはいえ、いきなり流れがやってくるときに備えて準備をしておくのも難しいもので、こればっかりは運と反射神経の世界なのかもしれない。