欲。

優秀な人と出会って思うのは、その人の「欲」の強さである。さすがに強欲さが全身から滲み出ている、というほどのあからさまさではないのだが、本当に結果を出し続けできた人、またこれからも出し続けるであろう人は、ふとした瞬間の言葉の端々や眼光の鋭さに、とてつもない欲の強さを感じる。


「欲」というのはとかくネガティブな文脈で語られることが多い。僕自身もここ数年は欲を失くしてしまうような時期もよくあった。でも、欲を失ってしまえば人間としての成長もそこで止まってしまうのだ。達観してしまえば楽になれるけれども、それは欲を満たせない自分から逃げているだけだし、失敗して傷つくことを恐れているだけのことだ。だからやっぱり、欲を持って戦い続けなければならない。


ことわっておくと、欲とは金銭欲だけを指すものではない。名誉もあるだろうし、好奇心や知的興奮への欲求もある。いろんな人の欲に触れて仕事をすること、そして自分の欲を素直に追求し続けること、これこそが生きることの醍醐味なんだと思う。