鴨川。

再びの京都。これまたここ5年くらい訪れることのなかった鴨川沿いに足を運ぶ。高瀬川先斗町の通りはほとんど海外からの観光客しか歩いていない。ずいぶんと変わったものだなあと感心する。


ちょうど日が暮れる頃で、通りの軒先には柔らかい黄色のランプが灯りはじめる。昼間は暑かったが、夕方になると涼しい風が川から吹いてくる。床ではないが、川沿いの店に入って食事をする。だんだんと窓の外が暗くなっていくが、夏の空はいつまでも真っ黒にはならず、蒼みがかった空と川に灯りが揺れる。


食事を終えてからまた通りをぶらつく。夜でもなかなか賑やかだ。細かな乗り換えが面倒になったので、通りからバスに乗る。バスのなかはやけに空調が効いていて、やたらと大通りを飛ばす。目を閉じてシートに身を委ねていると、まるでバンコクの街中をバスに乗っているような錯覚に陥る。目を開けると、煌びやかな出店の装飾が目に入ってくる。もう少しで本格的な夏が来る。