おしん。

令和初日とはなんの関係もないのだけれど、4月から「おしん」を見ている。昔チラ見したときには、辛気臭くて見れたもんじゃないな、と遠ざけてしまったのだが、今見るとなんとも心に沁みてくるのである。これも加齢のせいかもしれない。


まだ始まって1か月だが、終始淡々とシーンが重ねられていくのがよい。現代のドラマのように過剰な演出もないのだが、それでいて拙い部分などはないし、細かいところまでしっかりと作り込まれている。演技もしっかりとしたものなので、サーっと流してあらすじだけ理解すればよいや、という見方ではなく、1秒たりとも早送りにはせず見ておきたい、という気持ちになる。


また、最上川銀山温泉など、山形の情景が綺麗に描かれているのも良い。もう既にロケ地を一度訪れてみたくなっている。昔の日本人(小作農)がどんな暮らしをしていたのか、記録映像的な意味でも貴重なものだと思う。35年前というのが、ギリギリその空気感を再現できるタイミングだったのだろう。