コンプ。

僕は大きなコンプレックスを抱えている。一時期はそんな運命を呪ったりしたこともあったけど、コンプレックスがあったからこそそれをバネとして成長できたのだ、といまは思っている。


ただ、コンプレックスをバネにして成長する、というのは危険なことだ。その矢印が自分に向いているうちは有益なのだが、ちょっとでも気を抜くと、すぐに周りの誰かをターゲットにして、その人を見下すことで自分の心の平静を得たり、自尊心を維持しようとしてしまう。


さらに、周りの人が持つコンプレックスに目がいってしまったりもする。ああ、この人はこんなコンプレックスを持っているんだな、などと下衆の勘ぐりをしてしまう。それこそが自分自身のコンプレックスときちんと向き合えていないことの証左なのだが。


コンプレックスとは、誰もがみなそれぞれに与えられた課題である。その課題にどう向き合ったか、どう乗り越えたか、というところに、人生の答えが用意されているのだと思っている。