片手に。
この春から金融機関に就職するという学生と食事をした。自分自身が大学を卒業するときと比べれば立派である。既に専門知識の勉強をはじめている。語学なども、素晴らしいスペックを持っている。うかうかしていると、おじさんが勝てるものはなくなってしまう。
若い人と会うと本当に刺激になる。現時点でおじさんが勝っているものは、経験に即してここは踏みこんでよい、踏みこんではいけないと判断する力(失敗することもあるが)だとか、多少の人脈くらいだろうか。人間性にしても、いまの若い子は時代のせいもあるのだろうか、まっすぐで純粋な子が多い。
とはいえ、彼らにはしたたかな一面もある。もはや、会社に全てを依存しようというつもりもないし、入社する段階から、片手には次のキャリアをどう描いていくか、という考えを携えている。
いずれ僕も彼らには追い抜かれていくだろう。そうした時に、自分のなにを生かしてメシを食っていくのか、考えておきたい。