自己肯定感①。
高校時代の恩師と食事をした。鶴橋の駅で待ち合わせをすると、変わらず、まるくて人懐っこい顔をした先生が現れた。
母校最寄り駅近くの居酒屋にいく。もう20年近く前の記憶で、かなり薄れはじめていたが、話をするうちにだんだんと当時のことを思い出してくる。そうすると、授業の内容までもが甦ってくる。
高校に入学した頃の僕は、けっこう引っ込み思案な少年であった。中学生の頃は身体も小さいほうで、運動はからきしダメ、勉強も特にみるべきところはなく、女の子にも全くモテることのない、本当に見どころのない男で、その自信のなさが表にも出ていたのである。
そこから、いろいろなチャレンジをしていくところで、いつもそばにいてくれたのが恩師だった。いわゆるわかりやすい熱血タイプの先生では全くなく、どちらかといえば緩い先生だったのだが、先生に学び、時にはコンビを組み、力の出し入れをうまくしながら、高校入学当初には思ってもみなかった、いろんなことをやってのけることができた。(明日に続く)