左右消滅。

ここ最近の政治のなかで、若者が右傾化した、などということをよく言われるのだが、僕から見れば、20代から30代の価値観は非常に現実的な見方に即したものだと感じる。逆にシニア世代のほうが、思想の左右分裂が激しいのではないだろうか。

仕事柄よく会うシニア世代の人たちには、左右で言えば右寄りな人が多い。これは職業柄なのかはよくわからない。僕の前でも、反中嫌韓などということを明言するような人もいるし、とにもかくにも中韓を信用しておらず、その代わりに欧米には盲従していたりもする。

一方で、テレビなどに出てくるシニア世代の識者には、左寄りな人が多い。マスコミや文化人と呼ばれる人自体にそういう人が多いということだろうか。シニア世代のほうが、それぞれ彼女や彼らが歩んできた道のりによって、思想が固まっているように思う。そして、世代内での断絶は思いのほか深そうに見える。

シニア世代がだんだん表舞台から退場していくにつれて、左右という対立軸もだんだんなくなっていくのだろう。そうなれば、政治も新しい局面に入るのだと思う。