岡田、引退。

ぞくぞくと引退発表の報が聞かれるようになってきた。マリーンズからも、大隣と岡田幸文の引退が発表された。

岡田は守備走塁の衰えをみれば引退は致し方なかったのであろう。ここ数年は期待を裏切るプレーが多く、ファンからの批判の的になりがちだったが、それまでは素晴らしいプレーを連発していた。

ファインプレーもたくさん思い出すのだが、いちばん印象に残っているのはやっぱり、史上まれにみる激闘になった2010年の日本シリーズだ。第7戦、勝利打点となるタイムリーをドラゴンズの浅尾拓也(奇しくもこの浅尾も引退である)から放ったシーンは、今でも瞼の裏に鮮明に浮かぶ。野球の神さまが乗り移ったとしか思えない、素晴らしいスイング、放物線だった。

引退試合、2年ぶりのヒット、現役第1号のホームラン、そしてできることならば守備機会も見せてもらいたい。記録にも記憶にも残る彼の最後のプレーをもう一度この目に焼き付けておきたい。