2007年。

大嶺祐太3年ぶりに一軍のマウンドを踏んだ。一度育成契約に切り替えてからの支配下登録、である。


大嶺祐太の一軍デビューは2007年のゴールデンウィークだった。例年、マリーンズの売り出し中ピッチャーは、この9連戦の谷間を利用して初登板となる。高卒ルーキーのデビューに僕もテレビに釘付けになった。


13年前は、5回途中5失点。初回、素晴らしい伸びのストレートで三者凡退にきってとるも、2回先頭のカブレラに詰まりながらもレフトスタンドまで持っていかれた。いまみても鮮明に思い出せる弾道であった。


あれから13年と4カ月。18歳の少年は32歳のおじさんになった。同じ場所、同じライオンズを相手に、今回もまた山川にバックスクリーンに持っていかれた。57失点。それでも、また輝いてくれると信じている。


気づけば同級生の斎藤佑樹も引退が取り沙汰されるようになってきた。みな、キャリアの折り返しを過ぎて、あと何年やれるか、というゾーンに入っている。思う存分あがいてほしい。こちらのおっさんもまた、思う存分この世界で悪あがきさせてもらうから。