最終上り。

地方都市で会食をして終電で帰る。しこたま飲んだはずなのにそれほど酔いがまわっておらず、眠気もこないので、暗い窓の外を見つめている。もしくは、iPhoneを目的もなく眺めている。ずっとメモのページを開いているのだけど、なにも言葉が出てこない。

地方で仕事をすることは楽しい。東京と比べて緩やかな時間が流れているし、心身ともに元気になれる。頻繁に地方に出られるいまの身分は恵まれていると思う。

一方で、これは首都圏を根城にしているからこそ思えることなのだろう、とも感じている。ごく一部のエリアを除けば地方を取り巻く閉塞感は大きい。個別でみればキラリと光る会社もあるが、おしなべてみれば構造不況に陥っている感は否めない。そしてそういう場には優秀な人材も流入しにくくなっている、というのが現実である。

地方を巡る仕事はこれからもしていきたいと思っている。ライフワークだとも思っている。ただ、それを誰と組んでどの切り口でするべきか、そろそろ考え直してみなければならない時期だという気持ちもある。