また今年も。

ふと振り返ってみたら、去年のこの日も21世紀枠のことを書いていた。1年経って今年の21世紀枠3校も早々と初戦敗退してしまったけれども、それでもこの制度には意義があることをしっかりと見せてくれた。

はっきり言って、21世紀枠の出場校はこれからも苦戦が続くだろう。でも、高校野球は私学の強豪校だけのためだけにあるわけではない、むしろ大半の高校はいろんな制約のなかでそれでも少しでも上を目指そうと努力を重ねている、そういう姿を甲子園で見られることに意義があるのだと思う。そしてそれこそが高校野球の本分なのだろう。

高野連のやることにはあまり好きではないものが多いのだけれども、21世紀枠というものを創設しそれを続けていることは手放しで称賛すべきことだと思う。21世紀枠が大会に吹き込む爽やかなエッセンスが、高校野球の魅力をまた高めている。高校野球のかたちはいつも多様で、いろんな取り組み方があって然るべきだ、というメッセージが、21世紀枠の制度には息づいている。