主語。

妻にはよく「あんたのしゃべりはブツ切れの単語ばかりで主語がない」などと言われる。確かに、ちゃんと文章にしてしゃべっていない時のほうが多い。正直なところ、文章を仕立ててしゃべるというのは少なからず脳のエネルギーを消費するのだ。家族でいるときくらいは頭を極力使わずにいたい、という欲求から不完全なしゃべりが生まれてくる。

僕は話すのが上手ではないほうだ。相手に伝わっているかを気にするあまりに、どうしても冗長なしゃべり方になってしまうことが多い。要点をひとことでまとめる能力にも欠けている。それだけに、長時間自分からしゃべり続けたあとは放心状態になることもある。

家庭内のコミュニケーション上はよくないだろうなあ、という思いと家庭内だから気を抜いてもいいじゃないという甘えのせめぎ合いだけど、甘えてちゃいけないんだろうなあ。そもそもこういうことを書いちゃう時点でエクスキューズを求めに行っていると言えなくもないわけで。

金曜の帰り、ちょっと放心した頭のなかでそんなことを思う。