メッセージ。

久しぶりにいろんなことを同時並行で進めることになって、少し浮ついたようなトーンでいくつかの打合せを重ね、iPhoneで絶えずメールや電話をしながらの帰り道、自宅についてスーツを脱ごうとしたら財布が見当たらないことに気づいた。うーん、やってしまったか、と思いながら、駅の改札(改札機にタッチをした時点で財布の所在は確認している)から、自宅に至るまでの行動に思いを巡らした。この日はちょっとした打合せがあって、駅近くのコーヒーショップに小1時間滞在していたのだ。


心がふわふわしている時に限ってこういうことをやらかすんだよなあ、とつぶやいて、私服に着替えて駅からの道を辿りなおす。落としたとしてもそれほど広い範囲ではないので、見つかる確率は高いはずだ、と楽観視しながらも、ああそれでも誰かに盗られていたら、あしたの出張はどうしよう、年末年始をどう切り抜けよう、いくつの金融機関に連絡を入れなければならないだろうか、などといった悲観的な思考も湧き上がってくる。(明日に続く)