昔話。

ここ数年仕事でたいへんお世話になっている人と食事をして、昔話になった。その人の昔話というのは幾度も聞いているが、この日ばかりは僕の聞き方の切り口が今までと違ったのか、これまでに聞いたことのない話が聞けた。もしかするとそれは、彼にとってあまり触れられたくない過去の記憶だったのかもしれない。

1990年代後半から2000年代前半にかけての日本、特に大阪は、相当に経済が混乱していたのであろう。当時は高校生や大学生として本当に何も知らずに過ごしていたのだな、と今さらにして思う。今にして思えば、高校の進路指導のときに、経済方面に進みたい、などと言ったところ、珍しいことを言うなあなどと返されたのは、当時1999年の情勢を振り返ればむべなるかな、というところである。

少なくともこれから数年のうちには、形は少しずつ変われども、経済が混乱する時期が来るだろう。10年前は、ただただなにもわからずついていくだけであった。今度は、営業の第一線で迎える初めてのクラッシュになる。