クリスマスイブと天気と車。

引越しの片付けもそこそこに、近郊に買い出しに出掛ける。電灯のない部屋もあったりと、早急に買い揃えなければならないものも山積みである。

車を借りて、冬晴れの国道246号を走る。日が差して車のなかは春のように暖かい。クリスマスイブの日はいつもきまって、天気がよく気温が上がっている印象がある。

そして僕自身も、クリスマスイブの日はかなりの確率で車を走らせている記憶が多い。シチュエーションはその年によって様々だけれども、なぜかこの日の移動は電車ではなく車で、という変なこだわりのようなものが昔からある。

車のラジオからはひっきりなしにクリスマスソングが流れる。イブの太陽は驚くほどにそそくさと西に逃げてしまい、やがて空は漆黒に包まれる。ほうほうのていで買い出しを終えて、トランクをいっぱいにして車はまた246号をひた走る。またひとつ、クリスマスイブの日に車を走らせた思い出が増える。

特別な夜。何歳になっても、この夜にはなにかがあると信じて、眠りにつきたい。