そを聞きにゆく。

年末、買い出しで車を借りて都内の東端から埼玉の方へ。全て下道を使ったが、道路も空いていて順調な道のりであった。去年は家族でクルマに乗る機会もほとんどなかったので、いい気分転換になった。


渋滞にはまったり、狭い道をすり抜けるなどということがなければ、クルマを運転するのは楽しいものだ。どんどん新しい街に出会っては別れ、の連続である。どの街にもそれぞれの表情がある。


ことさら、去年は限られた生活圏で過ごす時間が長かった。それでも僕は後半にかけてちょこちょこ出張することができたが、やっぱり休みの日の行動範囲が狭いと、なかなかリフレッシュした、という気持ちにもならない。


足立区や埼玉で立ち寄った場所で、道行く人の大阪訛りの言葉を耳にする。いま住んでいるところは関西出身者も多くて、大阪弁を耳にすることも珍しくないのだが、東のほうに行くと希少性が増す。思わず、上野駅のホームにそ(方言、ここでは東北のお国言葉)を聞きにゆくのと同じ感覚になる。


12月の空はどこまでも高くて澄んでいる。たっぷりと日差しを受けて、軽自動車の車内はぽかぽかしている。