夏の雨。

今年の夏は過ごしやすい、と思っていたのだが、ここ10日間くらいの残暑は身体に厳しく感じる。気温もさることながら湿度が高い。

雨上がり、夜のスーパーに買い物にいく。用を済ませて外に出ると、一瞬にしてメガネが曇る。水気をたっぷりと含んだ、夜半とは思えない生暖かい空気がまとわりつく。まれに差し込むように冷えた空気の塊も身体に触れる。ミクロなレベルにおいても、種類の違う空気が混在していることを感じる。

夜が更けるまでにもう一度強い雨が降る。空気が水分を保ちきれなくなった分がそのまま落ちてくるかのように、大粒の雨が降る。ひとしきり雨を降らせて満足したのか、夜明けとともに雲がちると、夏の太陽が幅を利かせて、湿気のたっぷりと残る地面を熱してゆく。気化熱を包み込んで、一気に気温を上げてゆく。草むらからは湯気がたっているかのようだ。

夏はいささかしんどいけれども、それが終われば1番好きな季節がやってくる。そろそろ秋の訪れを指折り数えて待つ時節だ。