逆転勝利。

出張先で路地を歩いていると、民家の窓からおばちゃんの「よしっ!」という声が不意に聞こえる。手元のiPhoneスポーツナビを確認すると、ちょうど卓球の団体戦水谷隼選手がマッチポイントを制したところであった。

始まる前はいろいろ水を差すような問題ばかりが目立ったオリンピックも、いざ始まってしまえば非常に盛り上がっている。それもこれも選手のパフォーマンスが(単に成績だけではなく)良いから、ということに尽きるだろう。

特にレスリングやバドミントン、卓球では、劇的な逆転勝利が目立った。日本人は土壇場での戦いには弱い、と言われ続けてきただけに、驚きすら感じる。僕よりも若い世代であるいまの選手たちは、勝負どころでいかんなく力を発揮する能力に長けている。分野にかかわらずいまの若い世代の人たちは、ことトップティアに関しては、充分に世界で闘えるほどに優秀なのだろう。今回のオリンピックでは、日本の良さがよく表現できていると思う。