タテの糸。

この週末は、昨年末に亡くなった祖母の初盆(盂蘭盆)で帰省。なじみのお坊さんにお経をあげてもらった。

普段から自分自身の行動のなかにいつも宗教が結びついている、というほどまではいかなくとも、人よりは宗教的なバックボーンが染みついている人間だと自覚している。仕事でも、日常的なことでも、勝負の分かれ道や、大きな選択肢を前にした時に、自分の意識を越えた、人智では測れない力にすがり、自分を導いてもらおうとすることがよくある。

お坊さんの説話のなかに、人生とは、一枚の布を織り上げるようなもの、という話があった。一人ひとり織り上げる布の模様は違う。そして、ヨコ糸とタテ糸によって布はできてゆくという話であった。自分なりに解釈すれば、ヨコ糸は現実的な努力であり、結果であろう。タテ糸は、その努力や結果を裏で支える自分の意識、軸となる考え方、志であろう。タテ糸を作っていく一助として、宗教は存在するのだと僕は思っている。