記憶、重ねて。

3連休、午前中は平日の疲れを引きずってダラダラ過ごすものの、昼からはお出かけ。昨日から春爛漫の陽気が強くて息苦しいくらいだ。

商業施設の屋上やキッズスペースで走り回る息子を眺めるのはいいものだ。平日に溜まった疲れが溶け出していくような感覚に陥る。めいっぱい楽しそうに遊ぶ息子の姿を見ていると、この歳の頃の自分はどうだったのか、と思いは巡る。

今でも記憶に残っているのは4歳、幼稚園入園の頃だ。10年も20年も昔からずっと、幼稚園入園前の記憶は僕の脳のなかには残っていない。もしかすると、頭を打って記憶が飛んだのかもしれない。もちろん幼稚園入園前の写真はたくさんあるのだが、それを見てなにか想起されるものがある、というわけでもない。

息子と過ごすことは、自分が生まれてから数年間の、記憶からもはや抜け落ちた部分を取り戻すことに繋がっているのかもしれない。息子の表情やふるまいを見るごとに、自分の脳内で、呼び覚まされるものが、確実にある。いま、大切な時間を重ねていることを思う。