威風堂々。

昔よりもせっかちになったと思う。平日昼間、仕事で都内近郊を移動している時は電話で話しながらということが多いし、そうでなければ一本でも前の電車に乗ろうと小走りになっている。電話口で相手がまどろっこしいしゃべり方をしている時は自席のパソコンのモニターを見て、話はうわの空だったり、自分の目の前に立って誰かが話している時も、話が長いなあと思うと、いけないとわかりつつも、キーボードの指を動かしてしまったりする。

電車に乗っても、窓の外をぼーっと眺めていることが減ったと思う。スマホに視線を落としたり、ノートを開いてタスクを確認したり。頭の中だけでじっくりと考えを巡らせることが少なくなった。

効率化を極めたり、雑多なことを考える時間を失くしてしまったあとに、心はどこに行き着くだろうか。脳の深いところを使うことが少なくなっていることに、今更ながら危機感を覚える。