つなぐ、ということ。

朝ドラが佳境にさしかかっている。本放送の「あさが来た」もしかり、その前にBSプレミアムで7時15分から再放送されている「どんと晴れ」も、まさにクライマックス、というところである。

朝ドラを見ていて思うのが、近親者や主人公が世話になった方が亡くなるシーンがストーリーのポイントになることが多い、という点である。朝ドラのメインテーマが人生ドラマである以上、それは至極当然なことでもあるのだが、もしや朝ドラの裏テーマは、人は皆いつか死ぬ、そして次代になにかを託して死んでいく、というメッセージなのではないかとも思えるようになってくる。

一昨年、子どもが生まれて、もちろん日々楽しいことも多いのだけど、一番良いと思えることは、自分が死んだあとの時代にも、自分の分身が生き続ける(可能性が高い)、という事実ではないだろうか、と最近思うようになった。だからこそ、次代に責任をもって、心臓が止まるその瞬間まで、生き続けなければならないのだと思う。そしてそれは、苦しくも幸せなことなのだ。