10年目の交流戦。

プロ野球レギュラーシーズンもはや開幕して1ヶ月半、今週からはいよいよ交流戦が始まる。交流戦も今年で10年目となり、すっかり風薫る5月の楽しみのひとつとして定着した感がある。

この9年間、年ごとの揺れはありながらも基本的にはパリーグセリーグに勝っている、という図式が続いている。新陳代謝が激しくどんどん新しいスタープレーヤーを輩出していること、そして抜け出たチームがなく毎年チャンピオンチームが変わるという力の均衡が、パリーグの勢いを生み出しているように思う。

しかしながら今年はあえてセリーグに注目してみたい。ここ10年のセリーグは、ややもすれば毎年同じチームが下位に低迷していた。スワローズ、ベイスターズといったチームが交流戦でもなかなか力を発揮できず、パリーグのチームに白星を供給してしまっていたことが、交流戦全体でのセリーグの負け越しにつながっていたとも言ってもいい。その図式が、今年は変わりそうな、そんな予感がしている。

まずはカープの躍進である。昨年悲願のクライマックスシリーズに進出し、気運が盛り上がっていたところの今年のスタートダッシュは本物である。今年はジャイアンツ戦であってもなかなか負ける気がしない。どの球場でもたっぷりと埋まる赤いユニフォーム姿のファンの後押しを受けて、交流戦でも首位をがっちりと掴むのではないだろうか。力がある投手が揃っているチームスタイルはパリーグの各チームによく似ている。

さらにスワローズも楽しみな存在である。投手陣が打ち込まれる試合が続きスタートこそつまづいたものの、5月に入ってバレンティンをはじめとする打線が爆発、今月の月間成績は首位である。セリーグトップの打率、得点、本塁打数を誇り、少々点を取られても取り返す、破壊力のある打者たちがパリーグの好投手にどう立ち向かうか楽しみにしている。

最下位に沈むベイスターズではあるが、徐々に上昇の兆しも見え始めている。17日からブランコが一軍に復帰、前回二軍降格時に物議を醸した中村紀洋も間もなく復帰、さらにキューバの大砲グリエルの獲得が決まり、かなり豪華な顔ぶれのラインナップになる。投手陣については、リリーフ陣が固定され、上位チームのように勝ちパターンができつつある。

12球団、上位チームから下位チームまでの戦力差がこれまでになく縮まった状況で突入する交流戦。一喜一憂する5週間のマッチレースを、スクリーンの向こうで、スタジアムで楽しく見届けたい。