ホリデイその5

最後にヒコーキの話などを。

★★★

国際線でLCCを使ったのは初めてだったが、何ら不便もなかったし、むしろ決まった時間に食事や飲み物が出てくるよりも、好きなときに買う、というスタイルの方がずっと楽でいいと感じた。1時間前にチェックインカウンターは閉められるが、そんなに時間に追われている身分でもないし、ウェブチェックインなどの手段も充実している。あえて言うなればウェブサイトが分かりづらく、画面の遷移もスムーズでないのがデメリットだったか。エアアジアジャパンが撤退となり事業をANAあたりに売却するということだが、行き帰りともに搭乗率も良いし、LCCはこれからも徐々に根付いてくるように思う。

余談だが、飛行機に乗る際にビジネスクラスを選好したり、ラウンジを使えるのをありがたがる人が、新幹線や電車でグリーン車を好む人と比べても多いように思うが、なぜなのだろうか。乗ったことや使ったことがないわけではないが、個人的にはそこまで違いが感じられなかった。気持ちの問題か、それとも他者よりも良いサービスを受けることで優越感を得たいというレベルの話なのだろうか。もしくは、単に僕が貧乏性だからコストパフォーマンスを感じられないだけ、という説もあるか。。

クアラルンプールからチェラティンリゾートの最寄りの空港であるクアンタンに向かう際も、振り返ってみればわざわざ飛行機を使う必要があったのかな、と感じられた。市内からクアラルンプールの空港までバスで1時間、空港で1時間半の待ち時間、飛行機に乗って飛んでいるのは40分。これに対してバスは約3時間半でクアラルンプールからクアンタンへ向かう。今回は最初からバスという選択肢を一秒も考えなかったので、そういうものなのかなと思っていたが、同じようなシチュエーションなら今度からはバスの方がいいよなぁと僕は思ってしまう。普段の国内出張でも僕は九州や北海道でなければ新幹線を使う方がなにかと疲れないし、スケジュールも融通が効くのがいいのだが、周りには結構飛行機を使う人が多いのは不思議だったりする。マイルだってそこまで溜まらないだろうに。

LCCが一般的に定着して、飛行機がもっともっと身近な手段になれば、ヒコーキが持つ特別なイメージが消えて、純粋に移動手段のひとつとして捉えられるようになるのではなかろうか。いまの30代以上の世代は、小さい頃にはまだまだ飛行機に特別な憧れを抱いていた世代だったようにも思う。だからまだ少しLCCには抵抗があるし、ハイグレードなクラスをありがたがり、ラウンジを楽しむのではないだろうか。そのあたりの感覚は、マレーシアの方が先を行っているようにすら思える。