ドンムアン。

ひと目みて、ああ懐かしい場所だと思い出せた。バンコクドンムアン空港15年前まではバンコクの空の玄関だった。その後もLCC中心に運用されている。


タイでは、マレーシアやインドネシアに引き続いてCovid感染者数の増加が止まらず、ついに空港が仮設の病院へと衣替えされた。あの赤っぽい内装のロビーに段ボールベッドが並べられる。明らかに非常時である。


昔のドンムアンは、なんだか怪しげな雰囲気が漂っていた。山ほどの荷物を転がすインド系の人たち、空港内に漂う独特の臭い、壊れているトイレ、英語がほとんど通じないグランドスタッフ、そして空港を一歩でると完全に下町が広がっているのである。


幹線道路沿いのバス停で、いつくるとも知れない赤バスを待つ。わずか2.5パーツでバンコク市内の至るところに連れていってもらえるのだ。バックパックを抱えて何度乗りこんだことだろう。バスの車掌が持っていた独特の筒型の小銭入れも懐かしい。


Covidがひどくて、もう海外など行くこともないかな、なんて思っていたけれども、やっぱり状況が落ち着けばかの国にも行ってみたい。タイの状況が収束してくれることを祈る。