魂の移動。

なぜか今週は頭が空っぽになってしまって、腰をすえてなにかを感じたり考えたりということができない。気が抜けた状態になっている。

周りの人と比べれば全然大したことないのだろうが、僕にとって今の生活は忙しく感じる。忙しいという言葉は僕の嫌いな言葉Best3に入るので、日常では極力使わないようにしているし、忙しいとも思わないようにしているのだが、「忙しい」という言葉の通り、時々心を亡くしているような状態になっている自覚がある。日記だって書いているし、のほほんとしている時間は他の人よりも絶対に多いことは間違いないのだが、僕にはもっとたくさんの思慮にふける時間が必要なのである。忙しさに対する僕のキャパシティは恐らく相当小さい。平日の密度が濃くなった分、休日に遠出することが減り、頭と身体を休めることが増えた。これ以上忙しくなるようであれば、抜本的に生活を見直して、今ルーティンでやっていることのうちいく分かを捨てる決断をしなければならない(むしろ、捨てるべきものもあるはずだとも思うが笑)。

こんな言葉がある。
「インディアンは長距離を馬で移動した後は、必ず休憩しなければならない。1日馬に乗ったら、1日その場にとどまるという風に。そうしなければ、体の移動に魂の移動がついてこれず大変なことになってしまう」

非常に共感する。
仕事にしても、数少ない案件に狙いを定めてじっくり仕上げようとしている時に成果が出やすい。片手間でも取り組めるような案件を数多くこなすこともできるが、正直そんな仕事はこなしている感覚が強く、楽しめないし、成果も「仏作って魂入れず」のようなものになりがちである。
移動そのものにしても、いつの頃からか、街を点々と移動する旅をしなくなり、一ヶ所滞在型のスタイルを好むようになった(去年パリとイタリアを回ったがこういう旅は5年に一度でいいやと痛感)。出張も週に1日か2日くらいがちょうど良い。週に3日以上移動ばかりしていると、魂がついて来れなくなって、ものごとを深く考えることができなくなる。出張漬けの日々を送りながらバリバリ仕事をこなせる人もいるのだろうが、そういう人はもともとのキャパシティが大きいのか、そうでないにもかかわらず無理しているのか(たまに知恵熱を出したり風邪を引きやすい人はそういった類では?)どちらかなのだろう。

僕の場合ももはや訓練で改善されるものでもないのだろう。だからこの性質とうまく付き合っていくしかない。自分の性質をよく知って、あまり無理を押し通す期間が長くならないように、うまくコントロールしていくしかない。