抱負めいたもの。

今週の頭から、新しいオフィスに通っている。といっても転職したわけではなく、オフィスの移転によるものである。転職して以来、6年半同じ場所に通い続けたので、先週末はいささか名残惜しい気分にもなった。

ということで今週も早くも4営業日が経過したのだが、まず日々の移動手段がガラリと変わった。自宅と会社の行き来や日中の外出について、これまでは必ず地下鉄を使っていたのが、どこに行くのにも必ずJRを使うように。

今まであまり意識することはなかったのだが、地下鉄(ならびに東急線)とJRの違いを感じる。混雑度、電車を待つホームの列、駅のトイレ、電車の加減速とそれに伴う車内の揺れ、ひとつひとつの違いは大したことがないのだろうが、積み重なると違和感を感じる。

★★★

先日、31歳になった。

目標というわけでもないけれども、31歳になって改めて思ったのは、良い仕事をすることにもっと貪欲に取り組もう、ということだ。柄にもなくこんなことを思ったのは、仕事をしていくにあたってのキャパシティやスタイルを身に付けるために残された時間は、長く見積もってもあと3年くらいではないかと感じるようになったからである。

自分自身紆余曲折もあったので、それなりにペースを掴んで仕事に取り組み、自分なりの価値が少しは出せているかなと思えるようになったのは28歳の頃だったと思う。誰かから与えてもらったものに対して自分の価値を出すだけでなく、新たな価値をイチから自分で作りはじめることがほんのちょっとできるかなと思えるようになったのは今年だ。それはそれで大きな一歩だとは思うが、まだまだ自分ひとりで歩いていくには頼りなさすぎる。

はたと周りを見ると、ちゃんと実力を身に付けている人は例外なく、30代前半までに実力以上の仕事やポジションに取り組んでもがいた経験を持っている。逆に、35歳を過ぎてからぐんと成長した人を見つけることは難しい。もちろん知識やスキルを蓄積していくことはできるのだろうが、本質的なキャパシティやスタイルを拡げられるのはやはり30代前半までなのではないか、と思う。

今さらなのかもしれないが、残された時間でできる限りその幅を拡げていきたい。そのために、良い仕事に取り組み、張りぼてではない自分の実力をつけたい。仕事だけが人生じゃないと、僕は他の人よりも強く思いがちではあるが、だからこそ将来そんな人生を実現させるために、今幅を拡げておく必要があるのだと、そう思っている。だから、初めてまともな抱負を抱いてみる。