緑の党。

大学時代の途中から、学内での環境サークルに入っていたことがある。もともと環境問題への意識が強いというわけではないのだけど、合宿に行ったり、イベントのお手伝いをしたり、他大学の環境サークルの人とつながったことは楽しかった。何よりも個性的ないろんな人と会うことができて、今でもつながりが続いているのは嬉しい限り。

そんなつながりもあって、久しぶりに緑の党のWebページを見たのだけど、あれ?と思うことが。知り合いの方もいるのだけど、あえて言わせてもらいたい。

なぜ、完全に脱原発寄りなんだろうか?しかも主張を読んでみると急進的な脱原発派と見受けられる。

福島第一原発事故が周辺環境に多大なる影響を与えたことは間違いない事実ではあるし、僕も長期的には(原子力発電を完全にコントロールできる技術革新がない限りは)脱原発の方向で進めていくべきだとは思う。しかしながら、原子力発電の代わりに化石燃料が燃やされ続け、しかもその化石燃料を買うお金をもっと有効に使えば、国際競争力の向上や、景気回復を通じて救えるイノチがあるであろうこの現実を、僕は憂慮している。化石燃料を買うお金を再生エネルギーの技術革新に全て充てる方向もあると思う。これだけのことがあってイノチよりもカネを優先するのかと言われるのかもしれないが、カネを優先しなければ、もっと多くのイノチが結果的に失われるのではないかと僕は思う。

緑の党の主張からは、僕のような緩やかな脱原発派も排除するような雰囲気しか感じられない。そのスタンスは旧来の社会運動から全く進歩していないように見える。既存の政党も含めて、環境問題全般への理解が格段に進んだ(と僕は思っているのだが進んでいないのか?)いま、緑の党はなにを実現すべく活動を進めているのだろうか。原発という存在を格好の社会悪と見定めてはいないだろうか。

去年の震災以来反原発ムーヴメントが起こっていることは多いにけっこうだが、その先鋒にいる人々は明らかに方向性を間違えており、脱原発派全体から見ても厄介な存在になりつつあるとしか思えない。どうして活動が急進化するといわゆる市民活動家的な集団、イデオロギーが生まれてしまうのだろうか。せっかくのムーヴメントが非常にもったいないと思う。僕は本音では、緑の党共産党社会党を越える勢力になってほしいと思っている。