復讐。

電通を辞めてフリーランスで仕事をしている女性が、同じく電通から独立した男性から過去に受けたセクハラパワハラの類いを公表されて、世間で話題になっている。詳細を見ればみるほど、これはよくできた復讐である。

独立して電通の後ろ盾がなくなり、著書を出したタイミングでのこの公表。それに対して弁明文が出されることも充分想定しての記事の作り込み。ため息の出るような完成度である。さて、この男性はここからどういうリカバリーを目論むか。

ゲスいけれども、こういう人間の醜い感情が入り混じったやり取りほど面白いものはない。最後までこの泥仕合がどうなるか見てみたい。綺麗ごとで包みながらも、中身は粘っこいものが渦巻いているこれこそが人間の感情だと思っている。

そして、このやり取りにワクワクしている僕自身も相当なゲス人間であることは自覚している。というか、正直にいえば僕自身も内面に粘っこい感情を抱えているのだ。でもそれこそが、前進するための燃料だと思っている。泣き寝入りせずに見事に復讐したあの女性は立派だよ。