右ななめ上。

三連休はどこもかなり混雑したようで。僕は仕事の疲れもあり、遠出することなく東京西部近辺をうろうろと。街角ではちらほらとクリスマス商戦ならびに年末の話も聞こえてきた。たまには経済と景気の話を。

日経のサイトでたまに三ヶ月後や年末の株価予想について掲載されているが、たいてい今の株価よりもちょい上のところに予想が集まっている。楽観論者悲観論者それぞれの平均を取ると自然とそうなるのかもしれないが、平均値がいつも今よりは少し良くなるだろう、というところに落ち着くのは興味深い。実際のところそんな予測はものの見事に打ち砕かれるのだけど。特にここ数年はそんなことばかり。

すわリーマンショックの再来かと言われた今回の金融危機及び世界同時株安についても、ようやく底が見えてきたような気がする。今回の夏からの大きな下げについては、景気が悪化したわけではなくて、欧米各国の債務危機によるものであって、個別企業は好調なところが多いはずだ。現に身の回りでも普段に比べて景気の悪い話が増えた感覚もなく、むしろ製造業などは節電のあおりを受けつつもフル生産に近いところが多いように感じる。史上初めて東北の景況感が全国でトップに立ったというのも特に意外感はない(ただ、東北に関しては今景気がいいうちにこれからのグランドデザインを描いておかなければ数年後がまずそうな予感はあるのだが)。ここにきて景気が悪いなどといってるところは、それは景気が悪いのではなくてその会社、業界が詰んでるだけでしょ、とツッコミたくなる。いや、あまり人のことを言える立場ではないのだけど笑。そんなわけで、ここ数ヶ月の日本株については、グローバルマネーの流れによって不自然な圧力がかかって売り叩かれたとしか思えない。現在の日本株はここ数年にないほどにかなり割安感が出てきている。投資家のマインドはまだまだ恐る恐るという段階なので、良い指標が出てもなかなか一本調子で上昇とはいかないだろうが、じわじわと1万円を目指す展開になるのではないかだろうか。

円高が進行している通り、世界の中で日本経済が相対的に堅調な状態(けして良いわけではないが)は続いている。日本がもう一度世界のなかで存在感を示すラストチャンスがきているように思える。右ななめ上の未来にたどり着くために、ここが正念場だ。長らく下を向いて耐えてきた日本経済、そろそろ明るい話があってもとは思う。潮目は変わってきている。