喧嘩ごし。

生来のしつこさに加えて、喧嘩っぱやい自分の本性が久しぶりに出た。もともとの自分は闘うことが好きな人間である。とはいえ、負け覚悟での玉砕をするわけではなく、死んだふり戦法や、フェイントをするのが得意だったりする。電光石火で詰め寄るものの、パンチは食らわさず至近距離で睨みつける、という作戦も。

 

相手の想像の斜め上をいかなければ、勝てない、ブレイクスルーできない時がある。そのためには、フットワークが軽いことはもちろん、むこう傷を恐れない大胆さと、致命傷を負わずに生還するための冷静な頭も必要になる。

 

こういうヒリヒリするような試し合いの感覚が好きで、この世界にいる。ギリギリのところで踏みとどまっているときにこそ、自分の生を実感する。アドレナリンが出ていれば、本能で選んだ道を一心不乱に進めば、第六感がゴールの場所を自ずと見つけてくれる。あとは自分を信じてまっすぐに進むだけである。